2022.11.24

大学の部活経験が就職に有利な理由!効果的な伝え方や自己PRの例文も紹介

部活に所属していると就活が有利になるという話を聞いたことがある人も多いかもしれません。

これまで全力で打ち込んできた部活を、人生を左右する就職活動の場で評価してもらえるのは、部活生にとって大きなメリットといえるでしょう。

しかしながら、部活生の肩書きだけで就活で有利になるわけではなく、部活での経験をどのように就活に行かせるかで結果は大きく変わります。

そこで今回は、部活生が就活に有利といわれている理由と、部活経験を言語化し採用担当者に効果的にアピールするポイントをご紹介します。

実際に例文を交えて部活を活かした自己PRのコツを解説しているので、ぜひ本記事を就活に向けてご活用ください。

大学の部活経験が就活で有利になる理由

一般的に大学で部活に所属した経験が就職活動で有利になるといわれている理由を5つのポイントから解説します。

忍耐力があると思われるから

サークルやアルバイト、遊びなど自分で生活スタイルを選択できる大学という環境において、拘束時間も長い部活を選び現在まで活動していることは、忍耐力が高いことの表れです。

社会人は学生以上に責任が大きいため、任された仕事を簡単に投げ出さない忍耐力が求められる場面が多くあります。

企業側が重視している忍耐力を部活生は兼ね備えていると見なされるため、就職活動で評価されやすいといえます。

対応力が身についていると思われるから

部活では、勝利という目標に向かって試行錯誤し自分自身を変えながら日々努力することが求められます。

ポジションの変更や学年が上がることでの役割の変化、チームスポーツであれば選抜メンバーの変化への対応など、部活の中では変化に適応しなければならない場面が多いです。

この変化への対応力や自分を変えられる柔軟性は、社会に出てからも役立つ場面が多いため、選考の中で高く評価されます。

上下関係がしっかりしていると思われるから

サークルやアルバイトと比較して、部活は上下関係がしっかりと確立されている傾向にあります。

会社では20代の若手社員から60歳を越えたベテラン社員まで、これまでの学生生活とは比べ物にならないほど幅広い年代の社員が共に働くことになります。

上司や部下といった立場が明確になり業務を進める上でも重要な要素となるため、部活を通して上下関係を弁えた振る舞いができる人材は非常に高く評価されるといえます。

目標に向かって挑戦した経験があると思われるから

部活で勝利という明確な目標に向かい、切磋琢磨しながら全力で挑戦した経験も、企業が高く評価するポイントのひとつです。

会社で働く際にも、より高い業績を上げるためにそれぞれが目的意識を持って業務にあたる必要があります。

目標を達成するために試行錯誤しながら努力する力はあらゆる職種・業界においても不可欠であり、部活を通してこのような経験を培った人材は企業にとって非常に魅力的に映ります。

コミュニケーション能力があると思われるから

部活では、異なる学年、バックグラウンドのチームメイトとコミュニケーションをとる力が身につきます。

チームスポーツではチームワークが勝利に直結するのはもちろんのこと、個人種目であっても練習中や試合前に士気を高めたり、違いにアドバイスをしあって勝利を目指す上でコミュニケーション能力は不可欠です。

自己PRで部活のエピソードを話す時のポイント・注意点

就職活動において部活での経験は魅力的なアピールポイントになりますが、部活生という肩書きだけで就職がうまくいくという訳ではありません。

大切なのは、魅力的な経験をどのように言語化してアピールするかということです。

ここでは自己PRとして部活のエピソードを話す際のポイントと注意すべき点をそれぞれ解説します。

自分の役職を踏まえてアピールする

部活での経験をより魅力的に言語化するためのポイントのひとつに、自分の部活での役割やポジションをふまえて伝えることが挙げられます。

部長や会計、主務といった幹部としての役職や、チームスポーツであれば司令塔や守備の要、臨機応変に動きを変えるといったポジションの特性を交えて話を組み立てましょう。

採用担当者が気になるのは部活に所属していたことや成績といった事実ではなく、「部活を通してどのような力を培ったのか」という点です。

担当した役職を軸に話を展開することで、自分の強みを明確にアピールすることに繋がります。

志望業界と部活の共通点をアピールする

効果的な言語化に役立つポイントの2つ目は、部活での経験や競技の特性と応募する企業の業界や職種との共通点を伝えることです。

初めに、部活で培った体力やチームワーク、上下関係への理解といった力、幹部経験を通して培ったマネジメント力やさまざまな立場の人への対応力、リーダーシップなど自分のスキルを整理しましょう。

次に、営業や人事といった職種、メーカーやITといった業界ごとに求められる力を分析し、自分のスキルと照らし合わせます。

闇雲に自己PRをするのではなく、分析をもとに欲しがっているスキルを自分が身につけているとアピールすることで、より有利に選考をすすむことができます。

専門用語はなるべく使わないようにする

部活での経験を話す際に注意が必要なのは、できる限り専門用語を避けて伝えることです。

競技経験者でなければわからないような用語を連発してしまうと、採用担当者がそのエピソードを理解できず評価しようがありません。

また、相手にわかる言葉で説明する力がないと判断されてマイナス評価につながってしまう危険性もあります。

事前にわかりやすい言い換え方を考えておいた上で、言語化することが大切です。

嘘や盛り過ぎには注意する

当たり前のことではありますが、嘘のエピソードや話を大きく盛って話すのはNGです。

もちろん、採用担当者はそれぞれの部活について熟知している訳ではありませんが、バレていないと思っていても嘘だと簡単に見抜かれてしまいます。

採用担当者は何十人、何百人の就活生をみているプロです。

自分の魅力をアピールするはずがかえって不誠実な人、信用ならない人と評価を下げることにつながってしまうので絶対にやめましょう。

部活での実績は評価されないこともある

多くの採用担当者は部活の実績よりも、活動を通して得た学びやスキルを重視しています。

そのため、大会の優勝経験や選抜チームに選ばれた経験といった実績だけを伝えても評価に繋がらない可能性が高いです。

もちろん、競技を続ける中で実績として語れるだけの結果を出していることは重要です。

結果だけを伝えるのではなく、その実績を上げるために苦労したポイントや困難の乗り越え方などをあわせて伝えることが大切です。

就活で部活の経験をアピールする際のOK例文・NG例文

部活で培ったスキルや経験のアピール方法の良い例と悪い例を具体的にご紹介します。

それぞれどんな部分がポイントとなっているのかも解説するので、ぜひご自身の経験に当てはめながらご覧ください。

就活で部活の経験をアピールする際のOK例文

下の文章は、部活を通して培った力として課題解決力をアピールしている例文です。

〇〇部部長として練習効率向上に努め、全国大会2位という結果に貢献した。代替わりをして以降連敗が続いたため、練習後のミーティングを徹底し、チームの課題は体力と〇〇に求められる〇〇筋の強化だと特定した。慣習的に続いていたメニューを一から見直し、下級生の意見も取り入れて弱点の強化に特化するメニューに変更した結果、創部以来最高の成績を残すことができた。現状を分析し課題を解決する力を身につけた経験である。(199文字)

上記のように、成し遂げた結果とそれを達成するまでの過程をセットで伝えることが高評価につながる自己PRのポイントです。

結果を出すためにどのような課題を経験し、どのように考えて、どのようにそれを乗り越えたのかがイメージできるように伝えましょう。

就活で部活の経験をアピールする際のNG例文

続いて以下の文章は、部活についての自己PRのNG例文です。

〇〇部部長として県大会優勝、全国大会2位という結果を残した。一年生からメンバーとして県大会や多くの大会に出場していた経験を活かし、部長に就任してからは〇〇というメニューを〇〇に変えることで、チームの体力強化や筋力アップに努めた。また、試合の中で私はチームのキャプテンとして、〇〇や〇〇に努め、チームの士気を高めることを徹底した。結果として創部以来最高の全国大会2位という結果を残すことができた。(197文字)

上記の例のように、いくつもの結果を並べて書いた自己PRは評価に繋がりません。

大会での成績など、部活を頑張った結果を伝えること自体はよいことですが、採用担当者が知りたいのは、事実や結果ではなくその過程です。

目標達成に向けて課題を解決する力をアピールできていないと、どんなに素晴らしい実績があっても思うように評価を受けることはできないので注意しましょう。

複数の結果を詰め込むのではなく、最も伝えたい結果について過程も含めて詳しく書くことが重要です。

【注意】「就活を有利に進めたい」という理由だけで入部しない

部活での経験は就活において魅力的なアピールポイントになるため、部活生は就活で有利だと捉え方ができるのは事実です。

しかしながら、就活を有利に進めたい理由だけで部活に入部するのは決してお勧めできません。

就活において部活のエピソードが必ず他の経験よりも高評価されることはありません。

アルバイトやインターンシップ、ボランティア、留学といったそのほかの活動であっても、同様に目標達成の過程や困難への向き合い方を交えた自己PRは可能です。

当たり前ですが、部活に入部する際にはその活動内容に共感し、楽しめる心が不可欠です。

部活をする上では楽しい時間もありますが、それと同時に本気だからこそ辛い思いやきつい場面を経験することになります。

就活のためという理由だけで入部し部活に対する思いがない人は、そのような困難を乗り越えて部活を継続するのは難しく、就活以前に退部してしまう可能性も十分考えられます。

逆に言えば、部活に対する思いがある人は、これからご紹介する部活に入部する上で留意しておくべきことをも乗り越え、一生物の経験として部活を最後まで全うすることができるでしょう。

時間が取られる

部活はサークルなどと比べて練習頻度や活動時間が長く、多くの時間を使います。

アルバイトや学校の課題、生活する上での家事にあてる時間が必然的に少なくなるでしょう。

お金がかかる

練習着などの活動に必要な備品や部費、合宿費など部活ではお金が必要な場面も多くあります。

アルバイトの時間が確保しにくい中でお金を使う場面も多いことには留意しましょう。

人付き合いが大変になる

部活では、先輩や後輩、コーチ、OBOG、大会関係者など幅広い年代・立場の人と関係性を築くことになります。

活動時間も長く強い思いで活動に臨むからこそ人付き合いが深くなるため、それが大変だと感じる機会もあるかもしれません。

まとめ

大学ではサークルやアルバイト、時間割の組み立て方などあらゆる場面で自由度が高く、自分で時間の使い方を選択することができます。

その中で部活に入部することを選び、体力的にも精神的にも自分を磨きながら活動を継続してきた実績は就職活動の場でも高く評価されます。

ただし、部活に所属しているという肩書きだけで選考が有利に進むというわけではありません。

どんな経験をし、どのような過程を経て、どのような強みを獲得したのかを採用担当者にしっかりと伝えることが非常に重要となってきます。

しっかりと言語化することで、部活で過ごしたかけがえのない時間を自分のキャリア選択に活かすことができるでしょう。

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