大学部活の幹部の種類とメリット!主務や渉外など大学ならではの役職も解説
大学の部活は学生が主体となって運営をおこなうため、主務や渉外、広報など高校までの部活にはない役職が存在します。
具体的な名称やその人数については大学や競技によって異なりますが、学外の組織や関係者と連携する場面も多く、よりマネジメント要素が強いという点は共通のポイントといえます。
幹部は部活を中心となって運営していく責任の大きな役割であり、主体的に部をまとめる幹部の姿に憧れる人も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、大学の部活における幹部の種類とそれぞれが担う役割を解説します。
幹部になることで身につく力やメリット、幹部に向いている人の特徴についても詳しく解説するので、幹部に興味のある方はぜひ本記事を参考にしてください。
目次
大学の部活における幹部の主な役職と役割
大学の部活は高校までとは違い学生が運営の主体となるため、幹部とされる役割の種類や数が増えます。
ここでは一般的な大学の部活における幹部の種類とそれぞれの役割、具体的な担当業務をご紹介します。
主将(部長)
部活に所属する学生の代表で部全体を取りまとめるリーダーを主将といいます。
大学や競技によって呼び方が異なるため、高校の部活同様に部長やキャプテン、代表という名称が使われるケースもあります。
基本的にあらゆる活動において指示を出したり集団をまとめたりといったリーダーシップが求められます。
学内・学外の集まりなどに代表として出席することもあり、部を代表して挨拶や発表をする機会も多いでしょう。
また、部活の運営体制によっては日頃の練習メニューや練習日程の作成などの裏方作業を担うこともあり、部活の運営になくてはならない存在です。
副将(副部長)
副将や副部長、副キャプテンなどと呼ばれる役職は、部活のNo.2ともいえる存在です。
その役割を一言でいうならば、主将を支えることといえます。
主将が出した指示が円滑に実行できるよう、周囲の様子を見ながら行動し、主将不在の際には代わり部をまとめます。
また、主将と他の部員の橋渡しのような存在として相談内容を仲介することもあります。
リーダーシップと周囲を見て行動するバランス力の両方が求められる役職といえるでしょう。
主務
部活における事務作業を担う役職を主務と呼びます。
マネージャーを主務として扱うケースや、選手が主務を兼任するケースなど部活によって異なる部分も大きいです。
基本的には練習日程と練習場所の予約、大会や練習試合の申し込みなどの活動に必要な事務手続きを担当しています。
一見、地味に見える業務内容ですが練習や大会の頻度や精度に直結する重要な役目であり、先を見通して計画を立てる力や交渉力などが求められます。
主務の役割についてはこちらの記事で詳しくご紹介しています。
▶大学部活における主務ってどんな役割?仕事内容やメリット、必要な資質とは
会計
部活における金銭面の管理を担当する役職を会計と呼びます。
基本的に多くの部活は部費や大学から支給される活動費をやりくりしながら練習用の施設との契約や大会への申し込みをおこないます。
年度末に会計が作成し大学に提出する書類によって次年度の予算が決まるため、健全な運営に不可欠な重要な役目です。
練習に用いる道具やテーピングなどの備品も予算内で揃える必要があるため、計画的な予算配分が求められます。
広報・企画
部活の活動状況や実績を伝える広報活動と、年間の行事を立案し実行する企画は部活の中だけでなく、対外的な活躍の場がある役職です。
それぞれの役職が独立している場合もありますが、部員の都合などにより2つを兼任する形で設けている部活も少なくありません。
広報の仕事としては公式のブログやSNSの更新はもちろんのこと、強豪校であれば新聞や雑誌の取材対応や、大会のポスター作成に携わる場合もあります。
企画は新歓シーズンや卒部シーズンの催しの企画のほか、OBOGを招いておこなうイベントや部員の仲を深めるための企画を立案する場合もあります。
渉外
サークル外とのやりとりを担う役職を渉外と呼びます。
所属大学との連携やスポンサー企業との交渉など部活の状況によって交渉相手の規模はさまざまですが、異なる立場の人に失礼がないよう気を配りつつ部活にとって最善の選択を目指す重要な役目といえます。
広報や会計、主務など外部と関わる機会のある役職がそれぞれの交渉をする大学もありますが、強豪校や有名校の場合は渉外がこれらの業務のサポートや監督を担うことになります。
記録(書記)
記録(書記)はその名の通り部活にまつわる情報を記録する役職です。
日々のミーティングの内容を書き留めるほか、写真や映像による活動状況の記録を担う場合があります。
練習日誌をつけておくことで過去を振り返りやすくなるため。今後の活動方針や試合に向けた作戦立案にも役立ちます。
大学の部活で幹部になるメリット
部活で幹部の役目を担うことを通して身につく力など、幹部になるメリットを5つご紹介します。
コミュニケーション能力が付く
全ての幹部に共通するメリットのひとつに、コミュニケーションが身につくという点があります。
役職ごとに任された業務を実行する中で、自然と周囲の意見を聞いたり交渉したりといった場面が生まれます。
立場の異なる人と関わる機会も多く一つ一つの仕事に責任を持つ必要があるからこそ、日常生活におけるコミュニケーションとは異なる気づきや経験が多くあるでしょう。
周りからの信頼を得ることができる
役職を担い任された仕事をこなすことで、周囲からの信頼を得られるのもメリットのひとつです。
責任を持ってやり遂げたという実感と実際に周囲から寄せられる信頼や感謝の気持ちは、非常に大きなやりがいと自信につながるためかけがえのない経験になるでしょう。
リーダーシップを身に付けることができる
主将や副将に限らず、幹部を経験することはリーダーシップを磨くことにつながります。
主務や会計といった裏方ともいえる仕事であっても、担当業務の責任者であることには変わりありません。
任された役目を全うする中で他の部員に指示を出す場面もあるため、リーダーとしての振る舞い方を身につけることに繋がります。
マネジメント能力が付く
大学の部活では学生が主体となるため、幹部の仕事内容も集団のマネジメントという側面が大きくなります。
規模は部活によってさまざまですが、予算や年間スケジュールを踏まえ達成したい目標に向けてどのように運営していくかを主体的に考える力が身につきます。
広報や会計といった役職であっても、担う業務の延長線上には部活全体の目標や運営があるため、同様にマネジメント能力が求められます。
目の前の業務だけでなく、その先に部活全体を意識し、どのように工夫すれば部全体の目標達成に貢献できるのかを考えることが大切です。
就職活動で有利になる
役職経験は就職活動の場で用いるエピソードとしても役立ちます。
役職を全うする上で自分が心がけていたことや実際に経験したトラブル、乗り越え方を具体的に面接の場で伝えることで、自分の人柄や培ったスキルをしっかりと企業担当者に伝えることが可能です。
この時重要なのは、単に役職についていたという事実を話すのではなく、役職での経験を通して自分らしさをアピールすることです。
自分にとっては当たり前の行動や考え方であっても、周囲からみればそれがアピールすべき長所である場合もあるので、就活で話す際には事前に部の仲間に意見をもらうのもおすすめです。
大学部活の幹部に向いている人の特徴
学生による主体的な運営が求められる大学の部活において、幹部を勤めるのに向いている人にはどのような特徴があるのでしょうか。
ここでは幹部の仕事をやり遂げる上で強みとなる4つの特徴をご紹介します。
責任感が強く最後までやり遂げられる人
大学の部活における幹部に向いている人の特徴として、責任感が強く、任された仕事を最後までやり遂げられるという点があります。
大学の勉強と部活に加えて幹部としての仕事を担う場合、自分で自分を管理しながらやるべきことを着実にこなさなければなりません。
部活の成績や学校の期末期間などは一層忙しくハードな日々を送らなければならないことも考えられます。
そのような時に疲れて投げ出してしまうのではなく、きちんと責任持ってやり遂げられる人は、幹部に向いているといえます。
人の為に行動できる人
人の為を思い行動できる人、そしてその行動に責任感ややりがいを見出せる人も幹部に向いている人といえます。
責任がありやりがいも大きい幹部の仕事ですが、雑用と呼ばれるような面倒な作業や裏方業務をおこなう場面も必ずあります。
人前に立つ華やかな仕事だけではなく、このような雑用もきちんとやり遂げられる力は非常に重要です。
たとえ目立たない雑用であっても、それは必ず部活全体のため、チームメイトのための作業です。
人の為を思ってきちんと行動できる人は、部活にとって欠かせない幹部といえます。
気持ちの浮き沈みが激しくない人
気持ちの浮き沈みが激しくなく、緊急時でも冷静に判断を下せる人も幹部に向いている人の特徴です。
幹部は部の代表者として話し合いを進めたり、トラブルがあった時には解決に向けて対応する立場です。
緊急時にも冷静さを保ち、客観的に周りを見る力は幹部としての働きに役立ちます。
主将に限らず全ての幹部において、課題を解決する上でまずは部全体の動揺を落ち着かせ、生産性の高い話し合いの場を整える力は重要です。
周囲に役割を与えられる人
幹部としてさまざまな業務をおこなう中で、適宜周囲に力をかり協力して作業を進められる力も、幹部を担う上で非常に重要です。
幹部は自分の担当業務の責任者ですが、全ての担当業務を一手に担う存在ではありません。
逆に自分1人で全てを成し遂げようとしても、時間や体力の限界によって肝心の部活に支障をきたしてしまう可能性も十分あり得ます。
周囲を巻き込んで連携しながら業務を進める力は社会人になっても求められる力です。
部活の幹部経験を通し、周囲に役割を与えられるという強みをさらに磨いておくことで、将来的にも大きな強みとなるでしょう。
就職活動を有利に進めたい人
部活での経験を就職活動に活かしたい思いがある人も、幹部に向いているといえます。
幹部経験では、リーダーシップやコミュニケーション能力を着実に伸ばすことができます。
もちろん幹部ゆえの辛さやトラブルを経験する可能性もありますが、そういった壁を乗り越える経験は就職活動や今後の社会人生活に活かせる重要なものです。
就職活動を目的としているからといって後ろめたく感じる必要はないので、興味のある役職に立候補してみましょう。
まとめ
大学の部活では、学生が主体となって運営をおこなう分、幹部の種類やそれぞれが担う責任も大きくなります。
具体的な担当業務は異なっていても、部活全体の目標達成に向けて主体性を持って行動する役割という点は共通しています。
困難な経験があってもそれを乗り越えることで、さまざまなスキルや部活にまつわる思い出を獲得できるでしょう。
今回ご紹介した各幹部の役割や向いている人の特徴を参考に、興味のある役職にぜひ挑戦してみてください。